■はじめに
弊社では製品の安全性や技術面のサポートに真摯に取り組んでおりますが、建築確認申請に関する最終的な判断はお客様ご自身の責任*において行っていただく必要がございます。何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
■建築確認申請とは
建築基準法その他関係法令に適合した設計・施工が行われることを確認するための手続きです。提出された申請書類は、各自治体の建築確認検査機関にて厳正に審査され、耐震性や防火性などの安全基準がクリアされているか確認されます。承認を得ることで信頼性の高い建築物となりますが、一定条件下では申請手続きの省略が認められる場合もあります。
■建築確認申請の必要性や用途地域の制限
・安全と安心の確保・・・建築確認申請によって、建物の耐震性や防火性、その他安全面での基準がクリアされていることが確認されます。これによりご使用者様の命や財産を守り、より安心出来る環境が整います。
・法令順守と社会的信頼の構築・・・各種法令に沿って設計・施工が進められていることを証明することで、将来的な法的トラブルやリスクを未然に防ぐとともに、地域社会からの信頼を得ることにつながりますが、危険物施設は住宅系の用途地域では設置不可もしくは制限がある可能性も理解しておきましょう。
・品質の保証・・・建物が計画通りの性能を発揮するためには、設計から施工に至るまで一定の品質基準が求められます。各種検査や技術的な評価を経た上で認可されるため、製品や建物の品質保証となります。長期にわたり資産としての価値の向上や維持管理の面から大きなメリットがあります。
■確認申請が省略されるケース
防火地域及び準防火地域以外で、床面積が10平米以内の増改築をする場合、或いは有事の応急仮設建築物又は工事現場などの仮設事務所などがあります。
■申請から工事着手までのプロセスについて
・書類作成・・・事前に、設計図、各種証明書、必要な技術資料など、建築確認申請に必要な書類を準備しますが、危険物庫の場合、特に防火・耐震、防爆といった安全対策の記載が求められることが多いため、詳細な仕様説明が必要になる可能性があります。
・相談及び提出窓口・・・通常は、建築物の所在地を管轄する市区町村の建築確認検査機関となります。たとえば、東京23区内の場合は「東京都建築確認検査課」が該当します。※お住いの地域によって担当部署は異なりますので、必ず事前に管轄行政庁にご確認ください。
・確認済証の発行・・・審査が完了すると、正式な確認済証が発行され、書類一式は申請者に返却されます。基本的にはこれで工事着手(製品の製作スタート)になります。
■消防への届出・申請との違い
・建築確認申請・・・建物の耐震性、防火性、土台基礎との緊結方法、その他の安全性能を審査・認証する手続き。
・消防への届出・申請・・・貯蔵する危険物の保管方法、火災の予防対策、緊急時の消火方法や対応など、火災に対するリスク管理を目的とした制度であり、各自治体の消防機関が消防法や火災予防条例を軸とした独自の基準に沿って対応します。
■まとめ
安心で信頼性の高い建物を実現するための基本となる重要な手続きです。法令に基づいた正確な手続きと、提出先やご相談先の適切な案内により、申請プロセスが円滑に進行し、完成後の安全性・品質が保証されます。少しの手間が未来の安心・安全と信頼に直結すると考えられます。
*申請の省力が確認された場合でも、将来的な社内コンプライアンスなどにより取得される企業様もございます。
*容易に設置可能な基礎ブロックなど(弊社基礎コンクリート板)が使用できない場合がございます。別途お客様で基礎工事をお願いします。